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stable diffusion web UIをインストールしてみた結果【2022/10/24】

こんにちは、ぽぽろん研究所です

今更ながら話題のAI絵師ことstable diffusionを動かしてみようと思ったので、stable diffusion web UIのAUTOMATIC1111版をインストールしてみました。普通なら引っかからないであろうエラーに遭遇したので、その原因と解決策を簡単に残しておきます。

stable diffusionについて

こちらは改めて言う必要はないですね。話題のAI絵師の本体のようなものです。今回はwaifu diffusionを使用して、女の子を量産しようというのが目的です。

生成例。かわいい。

stable diffusion web UIはstable diffusionをUIで動かすためのツールで、ブラウザ上で動かせるようになっています。localhostにブラウザからアクセスするだけで使用できるので、localhostをオンラインに公開すれば、ネット上からもアクセスが可能だと思います。

stable diffusion web UI画面

stable diffusion web UIのインストール

こちらの導入方法を参考にインストールすることができます。

Stable Diffusion web UI(AUTOMATIC1111版) - としちゃんも頑張ってんな Wiki*

このインストールでいくつか問題になったところを以下に書いていこうと思います。参考サイトのインストール方法に問題があるのではなく、完全に自分の怠惰な性格により発生した問題なので、普通にやれば出ることはないと思います。

pipのバージョンによるエラー

stable diffusionはpythonで動かすため、必要なライブラリをインストールします。そのときに使用するのがpipです。
今回のインストールコマンドではオプションに--prefer-binaryが使用されています。このオプションはpipのバージョン20以上で対応しているので、それ以前のバージョンを利用している場合にはアップデートが必要です。

numpyのバージョンエラー

stable diffusionを使用するライブラリの前提ライブラリとしてnumpyがあります。ここで要求されるnumpyのバージョンが1.23以上である必要があります。numpyがそれ以前のバージョンを使用している場合アップデートが必要です。
numpyの1.23以上をインストールするには、python 3.8以上を使用する必要があります。予めpythonのバージョンも確認しておきましょう。

pythonのパス設定とアップデート

pythonのバージョンが古かった場合、アップデートを行う必要があります。また、必要に応じて環境設定のパスを見直す必要があります。
途中までセットアップしてpythonのバージョンをあげようと思った場合、クローン後のフォルダの中にvenvというフォルダが生成されていると思います。こちらはpythonのバーチャル環境を入れておくフォルダとなっているので、これを削除しましょう。
環境設定のパスの変更です。既存のpythonがパス設定されていると、古い方が利用される可能性があるので削除しておきます。新しいpythonのパス設定についてはインストール時の最初の画面でパスの追加についてチェックしておけば自動で追加してくれます。

下のチェックボックスをクリック
インストールを終えたら、コマンドプロンプトなどで"python"と入力して起動するバージョンを確かめましょう。このときに表示されるpythonが利用されます。バージョン管理用のアプリケーションであるpyコマンドは利用されないので注意が必要です。
pythonのバージョンをチェック

Gitのインストール

ぱっと見、Gitは最初のファイルクローンに必要なだけのように見えますが、初回セットアップ時のライブラリインストールコマンドで利用されています。入っていない場合はこちらからインストールしましょう。

gitforwindows.org

他のUIツール

stable diffusionを利用できるUIは他にNMKD Stable Diffusion GUIもあります。NMKD Stable Diffusion GUIも使用してみましたが、軽く触るにはstable diffusion web UIより簡単に動かせました。機能面で少し劣るが、ほぼ同じようなことができるので十分です。NMKD Stable Diffusion GUIは本体をダウンロードして、学習データを入れてあげるだけです。前提となるアプリケーションを用意する必要がない点が違いです。

まとめ

stable diffusion web UIのインストールに手間取った理由としては、自分の怠惰な性格が災いしたということになります。要求環境は最新版で用意しておけという教訓を得ました。更地の環境からインストールしていく場合には特に問題ないと思いますが、既存環境を流用する場合には注意が必要です。そうでないと私のようなポンコツと同じような問題に陥ってしまいます。

簡単にstable diffusionを動かしてみた感想としては、かわいいイラストはちらほらと出ては来るものの、一歩及ばないようなものも多く意外と難しいです。半分ガチャ要素もあるように感じているので、可能な限り高性能GPUで大量に生成してSSRを引くのが良いような気がしました。
また、呪文については先人の呪文を流用することで、ある程度安定したイラストを生成することができるように感じました。しばらくは先人の知恵を参考にしてみたいと思います。

最後にAI絵師はネットで言われているほど便利でスゴイものでは無いように感じたので、しばらくは絵師の仕事が急に激減することは内容に思っています。使ってみて、文字でイラストが生成されるのはスゴイと思いましたが、Twitterなどに上がっているイラストレベルの生成は意外とコツがいるように感じました。理想的なイラストの生成にはある意味でのAIの使いこなしが重要になるのかもしれないです。


それでは、また次回。